本文へスキップ ダウンロード

ガイド

ディープスキャンを待つ価値がある場面

· 約15分で読めます

Windows デスクトップで進行中の Recuva ディープスキャン

通常スキャンは、ファイルシステムに残っている削除済みエントリの索引を利用するため高速です。クイックフォーマット、破損、強力なクリーンアップなどでその索引が空になっている場合は、Recuva の ディープスキャン が適しています。ディスク全体から既知のファイルシグネチャを照合するため、速度より網羅性を優先する方法です。

ディープスキャンは、MFT にパスが残っているときの通常スキャンのようにファイル名を推測できません。汎用的な名前やノイズが増えますが、それは自然な挙動です。内容から候補を見つけ、拡張子、サイズ、プレビューで絞り込むための手段です。

最初からディープスキャンを選ぶべき場面

  • ドライブをクイックフォーマットしており、通常スキャンではほとんど何も出ない場合。
  • パーティションテーブルやファイルシステムのメタデータが壊れている一方で、ハードウェアはセクターを読める場合。
  • 通常スキャンで明らかなファイルは回収済みで、さらにシグネチャから文書やメディアを拾う必要がある場合。

最初に所要時間を見積もってください。大容量 HDD では数時間かかることがあります。スリープを防ぎ、安定した電源を使い、元のボリュームへの書き込みを避けます。同期クライアント、Torrent クライアント、バックグラウンドでディスクに触れる可能性のあるアプリは閉じてください。ノート PC では電源に接続し、スリープしない設定を確認します。

結果が出てきたら

数百個の JPEG 断片を復元する前に、パスと種類で並べ替えてください。写真は可能ならプレビューを確認します。文書はまず少数を安全なドライブへ復元し、開けることを確認してから大量コピーします。シグネチャ復元後は重複名がよく出るため、サイズと更新時刻が重要な手掛かりになります。

結果が揃ったら、復元前に種類とパスで絞り込みます。復元先は必ず別のドライブにしてください。空きディスクが小さい場合は、重要な拡張子から優先して回収し、その後範囲を広げます。

ディープスキャンに進むべきでない場合

ディスクからクリック音がする、スキャン中に切断される、SMART ツールで代替処理中のセクターが見える場合は、ハードウェア障害を疑ってください。専門ツールでのイメージ作成や専門業者への依頼の方が、もう一晩スキャンするより有効なことがあります。ディープスキャンはヘッドやプラッタを修理できず、ファームウェアが公開しているものを読むだけです。

作業順序と保存先については、作業の流れを参照してください。スキャンが終わらない、UI が固まるといった場合は、サポートの切り分けパターンを確認します。

NTFS、FAT32、exFATでディープスキャン時に変わること

NTFS では、MFT が健全なら通常スキャンで豊富なメタデータを利用できます。MFT が破損または消去されている場合、ディープスキャンはシグネチャに頼り、復元後に近いパスを再構成できる程度です。リムーバブルメディアの FAT32exFAT はディレクトリ構造が比較的単純なため、フォーマット後は汎用名や小さなテキスト風断片の誤検出が増えます。

クラスターサイズは、連続したファイルがどれだけきれいに残るかに影響します。古い FAT32 メディアでクラスターが大きい場合、大きな写真ファイルの周辺に余白が多く残り、復元に役立つこともあれば、隣接クラスターを複数の削除ファイルが共有していて判断を難しくすることもあります。

RAM、ページファイル、休止状態

Windows は負荷が高いとメモリ内容をディスクへページアウトします。スキャン対象と同じボリューム上の大きなページファイルは、ユーザーの削除ファイルとは別物ですが、復元中の激しいページングは想定外の書き込みを増やします。重いアプリを閉じ、バックアップを一時停止し、スキャン中に休止状態へ入らないようにしてください。hiberfil.sys の再書き込みもディスク変動の原因です。

復元後は本気で検証する

  • 一覧の先頭だけでなく、ファイル種類ごとにランダムなサンプルを開く。
  • データベースはベンダーの整合性チェックを実行し、動画はタイムラインの末尾までシークする。
  • 部分バックアップがあればチェックサムを比較する。古いコピーでも、何が変わったかを確認できます。

簡単な現実確認

「ディープスキャンでパスワードは見つかりますか?」 見つけるのは削除ファイルであり、アプリ内の現在有効な秘密情報ではありません。「一時停止して再開できますか?」 ツールや OS が安全な再開を提供していない場合は停止位置を記録してください。再開では安定して読めた領域も再スキャンされることがあります。「インストール先とデータが同じドライブでもよいですか?」 Recuva の出力や一時ファイルは、問題のボリュームから完全に外すのが理想です。

作業が終わったら、作成したドライブイメージがあれば日付付きラベルで保管します。多くのチームは一週間後にもう一つ必要なファイルに気づきます。ディスクに再度負担をかけるより、イメージから始める方が確実です。

← ブログ一覧へ